糖尿病

糖尿病とは

糖尿病とは血液に含まれるブドウ糖の濃度が血糖値です。ブドウ糖は全身の細胞のエネルギー源であり、血糖値は膵臓が作り出すインスリンというホルモンによって一定の割合に保たれています。糖尿病は、インスリンの不足やその働きが低下して高い血糖値が続く疾患です。高血糖が続くと血管に負担がかかって動脈硬化が進行し、さらには毛細血管にも障害が及び、数々の深刻な合併症を起こします。当院では、総合内科専門医が適切な治療をご提案いたします。お気軽にご相談ください。

このような症状は
ありませんか?

  • 喉が渇く
  • 傷が治りづらくなる
  • 頻尿
  • 皮膚がかゆい(乾燥する)
  • 疲れやすい(疲労感)
  • 勃起不全(ED)
  • 手足の感覚が鈍くなる

など

糖尿病で喉が渇くの?

糖尿病で喉が渇くこともあります。
高血糖状態では、体内の血液中の糖分濃度が高くなり、腎機能に影響を与え、尿の量が増えることがあります。尿が増え(排尿の量が増え)、体内の水分が減少すると、脱水症状が生じます。そして、喉の渇き、口の渇きを生じることがあります。
また、糖尿病により頻尿や多飲が起こることもあり、尿量が増え、体内の水分が失われるために喉の渇きを生じることもあります。
したがって、喉が渇くのも糖尿病、血糖値に関する重要なサインとなります。気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

糖尿病の種類

1型糖尿病

インスリンをつくっている膵臓のβ細胞が破壊されてインスリンが不足、または出なくなる疾患です。原因はまだよくわかっていませんが、自己免疫が関与していると考えられていますが、ウイルス感染の関与も示唆されています。甲状腺疾患を併発することもあります。

2型糖尿病

インスリン分泌能低下という遺伝的な素因があり、運動不足や過食などの生活習慣によるインスリン抵抗性が加わって発症・進行する疾患です。日本では糖尿病の大多数を2型糖尿病が占めています。

その他

疾患や薬の投与によって生じる糖尿病です。膵臓疾患、内分泌疾患、肝疾患、感染症、遺伝的症候群、免疫機序、薬や化学物質など、原因は様々です。また、妊娠した際にはじめて指摘された糖代謝異常は妊娠糖尿病とされます。妊娠糖尿病は、糖尿病の診断基準を満たすものではなく、出産によって改善しますが、将来の糖尿病発症リスクが高いとされています。

糖尿病の合併症

高血糖が続くと他の生活習慣病と同様に動脈硬化が進行して、狭心症や心筋梗塞、脳卒中のリスクが上昇し、全身の毛細血管にもダメージが及び、多くの深刻な合併症を発症することがあります。代病的な合併症に糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害があり、失明や足の切断、腎不全による透析などにつながる可能性があります。

糖尿病の治療

1型糖尿病

インスリンを補う治療に加え、厳密な血糖コントロールを行うための自己血糖測定も必要になります。インスリン注射では、超速効型インスリンと持効型インスリンが使われます。

2型糖尿病

無理のないカロリー制限からはじめ、ゆっくりと減量し、適切体重を維持します。軽い有酸素運動を習慣的に行うことは、減量だけでなく血行や代謝の改善にもつながり、インスリンの効果が出やすくなるとされています。生活習慣改善だけでは充分な効果を得られない場合には、薬物療法を併用してコントロールします。当院では、患者さんと相談しながらできるだけ無理のないご提案をしていますので、どんなことでも安心してご質問ください。

糖尿病食事のポイントは?
~血糖値下げるためにできること~

糖尿病の管理には、適切な食事が重要です。下記、一般的な糖尿病の食事ポイントをいくつか説明します。患者様に応じた食事もありますので、まずは当院までご相談ください。

炭水化物の適切な摂取

炭水化物は血糖値に影響を与えるため、摂取量と種類に注意が必要です。良質な炭水化物源(全粒穀物、野菜、果物など)を選び、食事全体の炭水化物量を管理します。食事のタイミングやカロリー摂取量に応じて、適切な炭水化物の量を配分することが重要です。

健康的な脂肪の摂取

心臓病や血管疾患のリスクを減らすために、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を制限し、代わりに健康的な脂肪源(オメガ-3脂肪酸を含む魚、植物性油、ナッツ、種子など)を摂取します。脂肪の摂取量には注意が必要であり、カロリー摂取量や個々の状況に合わせた調整が必要です。

適切なタンパク質の摂取

タンパク質は筋肉の構築と修復に重要ですが、過剰な摂取は血糖値に影響を及ぼす場合があります。健康なタンパク質源(鶏肉、魚、豆類、大豆製品など)を選び、適切な量を摂取します。

食事の均衡と多様性

栄養バランスの取れた食事を心がけ、食事の多様性を保ちます。野菜、果物、全粒穀物、タンパク質源をバランスよく組み合わせることで、栄養摂取を最適化します。

食事の時間と頻度の管理

食事のタイミングと頻度を一定にすることが重要です。定期的な食事を摂ることで、血糖値の急激な上昇や低下を防ぐことができます。通常は3食の主食と、必要に応じて間食を摂ることが推奨されます。また、食事とインスリンや血糖降下薬の摂取タイミングを調整することも重要です。

食物の繊維摂取

食物の繊維は血糖値の上昇を緩やかにする助けとなります。野菜、果物、穀物、豆類などの食物の中には豊富な繊維が含まれていますので、バランスの取れた食事に取り入れるようにしましょう。

食事の制限や個別の配慮

糖尿病の治療においては、個々の状況に応じて特定の食品や栄養素の制限が必要な場合があります。例えば、高血圧や腎臓病がある場合には塩分の制限が必要です。また、体重管理や血脂質の制御が必要な場合にはカロリーや脂質の制限が行われることもあります。個別のケースにおいては、医師や栄養士との相談が重要です。

血糖値のモニタリング

食事の効果を把握するために、血糖値のモニタリングが重要です。血糖値を定期的に測定し、食事や生活習慣の調整を行います。モニタリングは血糖メーターや持続的なグルコースモニタリング(CGM)システムを使用して行われます。

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