起床時に頭が重い・痛い(頭痛といびき)

朝頭痛がする?
寝起き頭痛に悩みではないですか?

起床時の活動による肉体的、精神的な疲労を癒し、十分に回復させてくれるのが睡眠です。しかし、何らかの障害によって満足に眠ることができないと肉体や精神がしっかり回復せず、起床時に頭痛や頭重などの症状を感じることがあります。
こうした眠りに関する障害を睡眠障害といい、何らかの疾患が原因となっていることもあります。中でも睡眠時に何度も呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、身体への酸素供給が減ってしまい、睡眠の質が極端に低下し、疲労が回復せず日中の活動低下に繋がるばかりではなく、突然死の原因ともなりかねないため、注意が必要です。

朝起きると頭が痛いのは女性に多い?

15歳以上の日本人を対象とした調査では、自分を頭痛持ちと感じる人(1か月に1回以上頭痛に悩まされることがある人)が4割程度いると報告されています。中でも慢性頭痛である緊張型頭痛や片頭痛では女性は男性より2~3倍頭痛に悩まされる方が多くなっています。
自分を頭痛持ちと感じる方は男女ともに20~40歳に多いのですが、特にこの年代の女性では5~7人に1人が片頭痛に悩んでいるとされています。

起床時頭痛の原因

睡眠時無呼吸症候群

眠っている間に呼吸が止まってしまう状態を何度も繰り返す病気が睡眠時無呼吸症候群です。いびき、熟睡できない、目覚めた際の頭痛、日中疲労感などの症状があらわれます。
当院では、簡易検査によって重症度を判定し、中等症以上であればCPAPという特殊な機器を使った治療をご提案しています。

睡眠時無呼吸症候群

高血圧

高血圧はほとんどの場合、自覚症状がありません。しかし、高血圧によって頸部より上の血管にも負担がかかり、頭痛を起こしやすい状態になっている可能性もあります。
高血圧の方で、いつもと異なる頭痛がある、いつもより血圧が高い状態で頭痛が続くなどの症状がある場合は、お早めにご相談ください。

高血圧

脳腫瘍

脳腫瘍には良性のものと悪性のものがあります。そのどちらでも、起床時の頭痛が代表的な症状の一つとして挙げられます。睡眠中に腫瘍によって脳内の圧力が高まることや、脳の位置と髄膜や血管との関係によって頭痛が起こると考えられております。起床時に最も強い痛みがあり、午前中に治まってしまう傾向があります。
その他の症状としては、視力や視野の障害、吐き気、嘔吐、麻痺、しびれ、めまい、言語障害などが挙げられます。

片頭痛・筋緊張型頭痛

片頭痛や緊張型頭痛は代表的な慢性頭痛です。起床時に脳の血管が拡張し、一時的に血流増加することが、原因と考えられています。一方、起床時の緊張型頭痛は睡眠中の姿勢や寝過ぎ、肩こりなど原因で起こると考えられています。

睡眠不足

適切な睡眠時間は人によって異なります。自分にとって十分な睡眠時間を確保することができないと、身体に様々な不具合があらわれます。中でも頭痛は代表的なものです。

食べ過ぎ・飲み過ぎ

食べ過ぎが原因で頭痛が起こることがあります。原因不明の頭痛を繰り返すようなケースでは、食生活を見なおしてみると頭痛の発症を軽減できる可能性があります。
また、お酒の飲み過ぎによる二日酔いなども頭痛の原因となります。

ストレス

ストレスは心ばかりではなく、身体に影響も与えます。特に筋肉がこわばってしまうことで緊張型頭痛を起こすことがあります。

睡眠障害と頭痛

慢性頭痛と睡眠障害は深い相関関係にあると言われています。特に片頭痛はしっかりと睡眠を取ることで軽快し、逆に寝不足に陥ると悪化する傾向にあります。ある研究によれば、片頭痛持ちの人は頭痛が無い人と比べて、3倍も日中に眠気を感じることが多いとされています。
一方、緊張型頭痛は、深い睡眠を取れないことによって筋肉が緊張し、頭痛が起こるケースなどが指摘されています。
慢性頭痛の中でも群発頭痛は、決まった時間帯に起こるのが特徴で、夜間、または睡眠中の時間帯の場合、睡眠不足に陥りやすくなります。
また、睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状として起床時の頭痛がありますが、その場合は特に「睡眠時無呼吸性頭痛」と呼ばれています。

睡眠時無呼吸性頭痛とは?

起床時に両側性の頭痛があって、起きてから30分以内にはその頭痛が治まる。そういった症状が1か月に15日以上認められる場合、睡眠時無呼吸性頭痛の可能性があります。特にいびきの症状がある場合にはその可能性が高くなります。
これは、無呼吸によって、血中の酸素の減少と炭酸ガスの増加や、よく眠れないことから来るストレスなどが関連して発症すると考えられています。
症状に心当たりのある方はいつでもご相談ください。

頭痛といびき改善する?

睡眠障害や睡眠時無呼吸症候群と頭痛が深く関連していることがお分かりいただけたかと思います。睡眠時無呼吸症候群でも、気道が狭くなって無呼吸となる閉塞性のものはほとんどのケースでいびきを伴います。また、無呼吸の無い慢性いびき症の場合も、睡眠障害を原因とした頭痛があることもわかっています。
突然いびきがひどくなった、いびきをかく回数がだんだん増えてきたなど、症状に心当たりのある方は、一度受診していただくことをお勧めします。

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